坐剤とは?特徴や使い方、注意点を解説
坐剤(坐薬)とは?
坐剤(坐薬)とは、肛門から直腸内に挿入することで薬効成分を体内に吸収させる外用薬の一種です。飲み薬を使う時が困難な時や嘔吐などで内服が難しい場合に用いられます。また、全身作用だけでなく局所作用を目的とした坐剤もあります。
坐剤(坐薬)の特徴
坐剤は直腸粘膜から薬効成分が吸収されるため、消化管を経由せずに薬効を発揮できるという大きな特徴があります。このため、胃腸障害などで内服薬が服用しにくい場合や、嘔吐により薬が吐き出されてしまう場合でも使用可能です。また、肝臓での初回通過効果を受けにくいため、内服薬よりも全身作用が早く現れることがあります。さらに、坐剤は局所作用を目的として使用されることもあり、痔疾患などに用いられる場合もあります。
坐剤(坐薬)の使い方と注意点
坐剤を使用する際は、手指を清潔にし、坐剤を包装から取り出して肛門内に挿入します。仰向けになり、片方の膝を胸の方に引き寄せるようにすると挿入しやすくなります。挿入後は、しばらく横になって安静にしていることが大切です。また、坐剤は体温程度の温度ですぐに溶けるようになっていますので、基本は冷蔵庫で保存します。使用前に、冷たくないように室温に戻します。
坐剤(坐薬)を使用する際の注意点
坐剤を使用する際は、いくつかの注意点があります。まず、坐剤に適した体位で挿入することが重要です。また、坐剤の先端部分を水で濡らすと挿入しやすくなります。挿入後は、安静にして薬が出てこないようにします。
なお、お子様に坐剤を使い途中で坐薬が出てきた場合は、5分以上肛門に止まっているのであれば再挿入せずに様子を見ます。
お薬によって注意事項は異なりますので、しっかり処方されたお薬は薬剤師に指導を受けましょう!
まとめ
坐剤は内服薬と比べていくつかの特徴や注意点がありますが、正しく使用することで効果的に薬効を発揮することができます。お子様や高齢の方の薬の使用に不安がある場合は、ぜひハニュウ薬局の薬剤師にご相談ください。