軟膏とは?特徴や使い方、注意点を解説
軟膏(なんこう)とは、白色ワセリンなどの油性基剤をベースにした塗り薬で、外用薬の一種です。皮膚に直接塗布することで治療を目的として使用します。この軟膏は刺激が弱く、肌の弱い子供にも安心して使用できるため、多くの家庭で利用されています。
また、乾燥した患部や湿潤した患部にも幅広く対応可能であり、保湿力が高いため皮膚を効果的に保護します。しかし、クリームに比べてベタつきが強いため、使いにくさを感じることもあるとされています。特に子供の肌はデリケートであるため、軟膏の選び方や使用方法には注意が必要です。
目次
軟膏の使い方
軟膏は少量から始め、必要に応じて増やすことができます。一般的に、使用する軟膏の量は大人の人差し指の第一関節までを目処にします。これを、1FTU(1フィンガー・チップ・ユニット)と呼びます。これは、大人の指の第一関節の長さ(約2cm)の軟膏が0.5gで、大人の手のひら2枚分の範囲に塗るのが適当とされているからです。
軟膏の塗り方
軟膏は患部に直接塗布します。その時に、5点くらいに少量ずつ塗布します。肌に軽くなじませるように広げます。基本は厚く塗ります。また、肌を叩かないように注意し、特に敏感な部分や顔には、さらに優しく塗る必要があります。
ステロイド薬を含む軟膏の場合、使用する際は特に慎重に行う必要があります。薬によって、使用する箇所が異なりますので、例えば体用に処方された軟膏を安易に顔に塗るのは避けましょう。また、顔用と体用の両方が処方されている場合は、効果が弱い顔用を先に塗ります。
使用後の処理
軟膏を塗った後は、手を洗うことを忘れずに行います。これは、軟膏が他の部位に不必要に触れるのを防ぎ、また、目に入るのを防ぐためです。