茨城県の食中毒、何に気をつける?主な原因と予防のポイント

食中毒は、夏場に多いイメージがありますが、一年を通して発生します。
茨城県の2025年の確定資料では、県内で17件発生し、うち10件の病因物質がノロウイルスでした。発生が最も多かったのは2月の6件です。
茨城県では毎年何月に食中毒が多く、何が原因になっているのでしょうか?県が公表する2006~2025年の年次資料を見てみましょう。
茨城県の食中毒:年ごとの最多月と主な原因
表の「最多月」は、資料に記載された発生年月日を基に集計しました。「主な原因」は、その年に発生件数が最も多かった病因物質です。最多月に起きた食中毒だけの原因を示すものではありません。
| 年(茨城県の原資料) | 年間発生件数 | 発生が最も多い月 | 年間で最も多い病因物質 |
|---|---|---|---|
| 2006年 | 17件 | 11月(4件) | ノロウイルス(6件) |
| 2007年 | 11件 | 12月(3件) | カンピロバクター(5件) |
| 2008年 | 27件 | 10月(5件) | 植物性自然毒(毒キノコ・野草など、10件) |
| 2009年 | 22件 | 12月(5件) | ノロウイルス(13件) |
| 2010年 | 29件 | 1月(8件) | ノロウイルス(12件) |
| 2011年 | 17件 | 6月(4件) | ノロウイルス、カンピロバクター(各7件) |
| 2012年 | 20件 | 6・9・10月(各3件) | ノロウイルス、カンピロバクター(各5件) |
| 2013年 | 12件 | 1・3・4・10・12月(各2件) | ノロウイルス(7件) |
| 2014年 | 16件 | 4月(3件) | カンピロバクター(6件) |
| 2015年 | 20件 | 2月(4件) | ノロウイルス(10件) |
| 2016年 | 20件 | 2月(5件) | ノロウイルス(9件) |
| 2017年 | 17件 | 4月(3件) | アニサキス(6件) |
| 2018年 | 26件 | 2月(6件) | アニサキス、カンピロバクター(各7件) |
| 2019年 | 8件 | 2・4月(各2件) | ノロウイルス(4件) |
| 2020年 | 6件 | 1・3・5・6・7・12月(各1件) | ノロウイルス(3件、うち1件は赤痢菌との複合) |
| 2021年 | 12件 | 4月(4件) | ノロウイルス(5件) |
| 2022年 | 5件 | 2・3・4・6・10月(各1件) | カンピロバクター(3件) |
| 2023年 | 13件 | 5月(3件) | 植物性自然毒(スイセン・毒キノコ、5件) |
| 2024年 | 15件 | 4月(5件) | 腸管出血性大腸菌(4件) |
| 2025年 | 17件 | 2月(6件) | ノロウイルス(10件) |
2007年の原資料末尾には、宮城県が1件の食中毒事件として処理した「いかの塩辛」の参考事例が2行あります。表の茨城県の件数には含めていません。
20年間で最多月になった回数は、同数の月も含めると4月が7年、2月が6年でした。一方で、10月や12月が最多の年もあります。つまり、年間を通して油断ができるものではなく、原因を見ても、ノロウィルスもあれば、アニサキスなどの寄生虫、毒キノコやスイセンなどの植物性の自然毒のものもあります。
食中毒の原因とそれぞれの予防
食中毒の原因とされているもののそれぞれの予防の方法について紹介します。
ノロウイルス:調理前の手洗いを丁寧に
ノロウイルスは、茨城県の年次資料で繰り返し多く見られる原因です。2025年は2月に起きた6件すべてがノロウイルスによる事例でした。
ノロウイルスは人の手を介して食品に付くことがあります。調理前やトイレの後は、石けんと流水で手を洗いましょう。下痢や嘔吐があるときは調理を控えます。汚染が心配される二枚貝は、中心部を85~90℃で90秒以上加熱することが望まれます。
肉に関係する細菌:中心まで加熱する
カンピロバクターは、生や加熱が不十分な鶏肉などで注意が必要です。表では2011年、2014年、2022年などで年間最多の原因になっています。また、2024年は腸管出血性大腸菌による食中毒が4件ありました。
肉は中心部を75℃以上で1分間以上加熱します。生肉に触れた手や調理器具はよく洗い、生肉の汁がサラダなどそのまま食べる食品に付かないよう、保存場所や調理器具を分けましょう。
アニサキス:生魚の扱いに注意する
アニサキスは魚介類に寄生する虫で、生の魚介類を食べた後に激しい腹痛を起こすことがあります。茨城県では2017年に6件、2018年に7件発生し、それぞれ年間で最も多い原因の一つでした。
予防には加熱が有効です。生で食べる場合は、マイナス20℃で24時間以上の冷凍など、適切な処理が必要です。一般的な家庭用冷凍庫では、この温度に達しない場合があります。酢やしょうゆ、わさびでは死滅するわけではありません。細かく包丁を入れることで、アニサキスの体を傷つけることで死滅させる方法には一定の効果が見込まれます。
毒キノコ・有毒植物:確実に分からないものは食べない
2008年には植物性自然毒による食中毒が10件、2023年にはスイセンや毒キノコなどによる食中毒が5件ありました。
食べられると確実に判断できないキノコや野草は、採らない・食べない・人にあげないことが基本です。家庭菜園の野菜と近くに生えた植物を取り違えないようにも気をつけましょう。
毎日の調理では、手を洗う、肉を十分に加熱する、生肉と他の食品を分ける。採った植物やキノコは、食用と確信できなければ口にしない。この基本を、季節を問わず続けましょう。
食中毒になってしまったら
食中毒が疑われる下痢、嘔吐、腹痛、発熱が出たら、まず安静にして、飲める状態なら水や経口補水液を少量ずつ、こまめにとりましょう。自己判断で下痢止めなどの薬を使わず、医療機関に相談してください。
血便、強い腹痛、繰り返す嘔吐、水分がとれない、意識がはっきりしない場合は、早急に受診し、緊急性が高ければ119番を利用します。乳幼児や高齢者は脱水に特に注意が必要です。
受診時には、食べたもの、食べた日時、一緒に食べた人の症状を伝え、残った食品や包装、レシートがあれば保管しておきましょう。
家族への感染を防ぐため、トイレの後や嘔吐物・便の処理後は石けんと流水で手を洗い、症状がある間は調理を控えます。早めの診察が、原因に応じた適切な治療につながります。
ハニュウ薬局とは?
ハニュウ薬局は、茨城県西、県南地域を中心 (筑西市、つくば市、結城市、下妻市)に、 地域の健康を支える調剤薬局です。 処方箋は全国の医療機関から受付しており、かかりつけ薬局としてお薬の相談にも対応しています。 LINEを活用した処方箋の事前送信など、待ち時間を減らす便利なサービスも取り入れています。 お子さまから高齢の方まで、安心して利用できる身近な薬局を目指しています。





