春バテって何?春の不調と対策【漢方・栄養成分も紹介】

「春になったのに、なんとなく体が重い…」「毎朝起きるのがつらい」「やる気がわかない」
――そんな経験はありませんか?

実はこれ、「春バテ」と呼ばれる春特有の不調かもしれません。
夏の暑さによる体力消耗が原因の「夏バテ」はよく知られていますが、春にも似たような不調が起きることがあります。

この記事では、薬局の薬剤師の立場から、春バテの原因・症状・対策を、お薬や栄養素の観点も交えながらわかりやすくお伝えします。

目次

1. 春バテとは?症状チェックリスト

春バテとは、春先(3月〜5月頃)に起こりやすい、体・心の不調の総称です。
医学的な正式な病名ではありませんが、この時期に多くの方が感じる不調をまとめてそう呼んでいます。

以下の項目に思い当たる節はありませんか?

  • □ 朝、なかなか起き上がれない
  • □ 日中、強い眠気がある
  • □ 体がだるくて疲れやすい
  • □ 食欲がない、または食欲が不安定
  • □ 頭痛やめまいがある
  • □ 肩こり・首こりがひどい
  • □ イライラしやすい、気分が落ち込む
  • □ 集中力がわかない
  • □ 胃腸の調子が悪い(下痢・便秘・胃もたれ)
  • □ なんとなく「やる気が出ない」

3つ以上当てはまる方は、春バテになっている可能性があります。


2. なぜ春に体調が崩れるの?原因を解説

① 自律神経の乱れ

春は気温の変動が激しく、寒暖差が一日のうちでも10℃以上になることがあります。この気温差に対応しようとして、体を調整する自律神経が過剰に働き続けることで疲弊してしまいます。

自律神経は体温調節だけでなく、睡眠・消化・血圧・気分など全身をコントロールしています。ここが乱れると、だるさ・眠気・気分の落ち込みなど、さまざまな不調が連鎖的に起こります。

② 環境の変化によるストレス

春は入学・入社・部署異動・引っ越しなど、生活環境が大きく変わる季節です。たとえ良い変化であっても、新しい環境への適応は心身に大きな負荷をかけます。知らず知らずのうちに心のエネルギーを消耗していることが多いです。

③ 冬の間に低下した体力・代謝

冬の間は寒さから身を守るために体が縮こまり、活動量も落ちがちです。その結果、筋肉量の低下・血行不良・代謝の低下が起こっています。春になって活動量を増やそうとしても、体がまだ追いついていない状態です。

④ 気圧の変化

春は低気圧と高気圧が交互にやってくる不安定な季節です。気圧が下がると体内の調整が難しくなり、頭痛・倦怠感・眠気・関節の痛みなどが起こりやすくなります。

⑤ 花粉症による体力消耗

スギやヒノキの花粉が飛ぶ春は、花粉症をお持ちの方にとって特に過酷な季節です。くしゃみ・鼻水・目のかゆみが続くだけでなく、アレルギー反応が続くこと自体が体力を消耗させます。抗ヒスタミン薬による眠気も、日中の倦怠感に拍車をかけることがあります。

3. 食事でできる春バテ対策

①エネルギー代謝を助けるビタミンB群を意識する!

糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えるために欠かせないのがビタミンB群です。不足するとエネルギーが作られにくくなり、だるさや疲れが続きます。

豚肉・大豆・納豆・玄米・卵・マグロなどに多く含まれています。春先の食欲不振時でも、納豆ご飯や卵料理は手軽に取り入れやすいのでおすすめです。

②腸内環境を整えて免疫・気分を安定させる

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、幸福感に関わるセロトニンの約90%が腸で作られるといわれています。腸内環境を整えることは、気分の安定にも直結します。

ヨーグルト・味噌・納豆などの発酵食品と、食物繊維を一緒にとることを意識しましょう。

③たんぱく質をしっかりとる

筋肉・血液・ホルモン・神経伝達物質の材料になるたんぱく質が不足すると、体の修復・回復が滞ります。1食につき手のひら1枚分の肉・魚・大豆製品を目安に取り入れましょう。

4. 薬剤師おすすめの栄養成分

食事だけでは補いにくい場合は、サプリメントや栄養ドリンクを上手に活用するのも一つの方法です。春バテに特に関係する成分をご紹介します。

①ビタミンB群(特にB1・B6・B12)

疲労回復・エネルギー産生に欠かせない成分です。「なんとなくだるい」「疲れがとれない」という方に特に不足しがちです。ビタミンB群を複合的に含むサプリを使うと不足分を補うことができます。

②ビタミンC

ストレスを受けると体内で大量に消費されるのがビタミンCです。また、コラーゲンの生成や免疫機能の維持にも欠かせません。春の新生活ストレスが続く時期には、意識的な補給がおすすめです。

③マグネシウム

300以上の酵素反応に関わるミネラルで、筋肉のこわばり・睡眠の質・気分の安定にも関係します。日本人は慢性的に不足しがちな栄養素の一つです。ナッツ・海藻・豆類に多く含まれます。

④鉄(女性は特に)

鉄が不足すると、酸素を全身に運ぶ力が低下し、強い疲労感・頭痛・集中力の低下・気分の落ち込みにつながります。「なんとなくだるい」女性の場合、隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)が原因のことも少なくありません。

⚠️ サプリメント・栄養ドリンクを選ぶ際のご注意
現在、処方薬や市販薬を服用中の方は、成分によって飲み合わせに影響が出ることがあります。特に抗凝固薬・甲状腺の薬・抗不安薬などを服用している方は、サプリを始める前にかかりつけの薬剤師にご相談ください。

5. 春バテに効果的な漢方薬

漢方は「その人の体質・状態全体」を見て選ぶのが基本です。春バテに関連しやすい代表的な漢方を3つご紹介します。

同じ症状でも体質によって合う漢方は異なりますので、詳しくは薬剤師にご相談ください。

①補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

「気力・体力が落ちている」「疲れやすく、食欲もない」「声に張りがない」「朝、布団から出るのがつらい」といった方に向いている漢方です。体を内側から元気にする代表的な処方で、胃腸の働きを高めながら全身の疲労を回復させます。春バテによる倦怠感に最もよく使われる漢方の一つです。

②十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

補中益気湯よりさらに「血(けつ)」を補う働きが強い漢方です。体力が著しく落ちている・顔色が悪い・冷えがある・貧血気味という方に適しています。冬の疲れが蓄積して春を迎えた方にも向いています。

冬の間にしっかり休めず、体力が底をついている人

③加味逍遙散(かみしょうようさん)

環境の変化で、ちょっとしたことにイラッとしてしまうような、ストレス・気分の波・イライラ・不眠・肩こりなどが春バテの症状に混じっている女性に多く使われます。気の巡りを整え、心身のバランスを取り戻す作用があります。

⚠️ 漢方薬をお考えの方へ
漢方薬は天然由来ですが、体質や他の薬との兼ね合いで注意が必要な場合があります。現在お薬を服用中の方、妊娠・授乳中の方は、必ず事前に薬剤師にご相談ください。お気軽にお声がけください。

6. 生活習慣でできる春バテ予防

①毎朝、同じ時間に起きる

自律神経のリズムを整えるうえで、起床時間を一定にすることが最も効果的です。休日も平日と1〜2時間以内の差にとどめましょう。起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされます。

②ぬるめのお風呂に浸かる

38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分浸かることで、副交感神経が優位になり、心身がリラックスします。熱すぎるお風呂は逆に交感神経を刺激してしまうので注意しましょう。

③軽いウォーキングで代謝を上げる

冬の間に低下した代謝を戻すには、急に激しい運動をするより、毎日10〜20分の軽いウォーキングの継続が効果的です。日光を浴びることでビタミンDの生成とセロトニンの分泌も促されます。

④スマートフォンは寝る1時間前にオフ

スマートフォンのブルーライトは、眠りを誘うメラトニンの分泌を妨げます。春は環境変化で脳が興奮しやすい季節でもあるため、就寝前のデジタルデトックスが質の良い睡眠につながります。

まとめ

春バテは「気のせい」でも「怠け」でもなく、自律神経の乱れ・環境変化・冬の疲れの蓄積などが重なって起こる、れっきとした体のサインです。

食事・サプリメント・漢方・生活習慣を少しずつ整えることで、多くの方が改善を実感しています。

※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療を目的としたものではありません。症状が深刻な方は、医療機関の受診をおすすめします。

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