糖質のとりすぎには要注意!健康であり続けるためのポイントとは?
糖質が体に必要な理由とは?
カラダの主要なエネルギー源
糖質は、体の主要なエネルギー源です。特に脳はほぼ糖質をエネルギーとして利用しています。食事から摂取した糖質は、血液を通して細胞に運ばれ、そこでエネルギーに変換されます。これにより、身体の機能を維持し、日々の活動に必要なエネルギーを得ることができます。
身体機能の維持
糖質は神経伝達物質の合成や細胞間のコミュニケーションにも関与しています。これにより、体のさまざまな機能が正常に働くことができます。例えば、運動能力や集中力の維持にも影響を及ぼします。
心理的満足感
糖質を摂取すると、脳内でセロトニンなどの幸福感をもたらす神経伝達物質が分泌されます。これにより、気分が改善されたり、一時的なストレスが軽減されたりする効果があります。
糖質の過剰摂取には要注意!考えられる健康被害とは?
糖質を過剰に摂取すると、体内で余った糖質が中性脂肪として蓄えられるようになり、肥満や生活習慣病の原因となります。
肥満になるリスクがある。
糖質を必要以上に摂取すると、エネルギーとして使われなかったブドウ糖があまり、筋肉や肝臓に貯蔵されます。しかし、貯蔵ができないほど摂取してしまうと、脂肪に変わってしまいます。
ご存じの通り、肥満は、心臓病や糖尿病、一部のがんなど多くの健康問題と関連しています。
2型糖尿病が発症するリスクがある。
2型糖尿病の主な発症要因には、遺伝的要素と生活習慣が挙げられます。遺伝的要素に加えて、食べ過ぎ、運動不足、肥満などの環境的な影響も重要な役割を果たします。これらの要因が組み合わさることで発症に至ると考えられています。また、2型糖尿病では、体が正常または高濃度のインスリンに反応しなくなり、膵臓で十分なインスリンが作られなくなることが原因です。
虫歯になりやすくなる。
糖分は口内の細菌の増殖を促し、酸を生成します。この酸が歯のエナメル質を溶かし、虫歯の原因となります。特に精製された糖や甘い飲食物の頻繁な摂取は、虫歯のリスクを高めます。
肝臓への負担が高くなる。
過剰な糖分摂取は、肝臓に脂肪が蓄積する非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の原因にもなります。肝臓への過度の負担は、長期的に肝臓の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
健康であり続けるための注意点とは?
バランスの取れた食事を行うこと。
健康を維持するには、糖質を過剰に摂取することなく、バランスの取れた食事が重要です。糖質はエネルギー源として必要ですが、総カロリー摂取量の50%~65%程度に留めることが推奨されています。食事全体の栄養バランスを考え、糖質だけでなく、タンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルなども適切に摂取することが大切です。(厚生労働省 炭水化物)
1日のカロリー摂取量の目安は、年齢だけではなく、日々の活動量によって異なります。例えば、同じ30代でもほとんど自宅から外に出ない場合は2,300calが目安ですが、肉体労働の仕事をしている時は、3,050calが目安です。
ご自身の日々の年齢や日々の活動量から、適正な糖質量に抑えることがとても重要です。
適度な運動を取り入れること。
1日のカロリー摂取量には、日々の活動量が基準の1つになることから、適度な運動を取り入れることも健康維持のためには重要です。適度な散歩を取り入れたりすることで、基礎代謝を高めれば、エネルギーの消費効率を高めることができます。
低GIの食品を選択する
低GI(グリセミック指数)食品は血糖値の急激な上昇を抑えるため、健康な血糖管理に役立ちます。全粒粉のパンやパスタ、玄米などは低GI食品の例です。
GIは、食べ物が血糖値を上昇させる速度を示す指標です。低GI食品は血糖値を緩やかに上げる食品のことで、一般的にGI値が55以下の食品を指します。
天然の糖質を中心にすること。
果物や野菜、豆類などの天然の糖質源を選ぶことも重要です。これらの食品は、糖質の他にも食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、健康維持に役立ちます。また、食物繊維は血糖値の急上昇を防ぐ効果もあります。
まとめ
糖質の摂りすぎは、肥満や生活習慣病の原因になります。健康リスクが高まってしまうため、健康診断などでメタボ(メタボリックシンドローム)を指摘された方は、医師などの専門家に相談し、適切な生活指導を受けることが重要です。