夏場の足の蒸れの水虫に要注意!ケア方法と市販薬の選び方

※この記事では、水虫と足のケアに関する一般的な情報を紹介します。症状や体質によって適切な対応は異なります。
気温が高い日が続いていますが、農業などでは関係がなく、夏でも農作業のために長靴を履きます。
長靴は水や泥から足を守ってくれる一方で、靴の中に湿気がこもりやすい履物です。汗をかいた靴下を長時間履いていると、足の蒸れや皮膚のふやけ、靴ずれなどが起こりやすくなります。
このような環境が続くと、水虫の原因となる「白癬菌(はくせんきん)」が増えやすくなります。
そこで今回は、農作業中にできる水虫対策や、水虫が疑われるときの対応、市販薬を選ぶときの注意点をわかりやすく解説します。
水虫とはどのような病気?
水虫は、白癬菌というカビの仲間が皮膚に感染して起こる病気です。医学的には「足白癬(あしはくせん)」と呼ばれます。
白癬菌は、皮膚の表面にある角質を栄養にして増えます。暖かく湿った環境を好むため、足が蒸れやすい夏は特に注意が必要です。
日本皮膚科学会によると、足の水虫には主に次のような症状があります。
- 足の指の間が白くふやける
- 足の指の間がジュクジュクする
- 足の裏や指の間の皮がむける
- 足の裏に小さな水ぶくれができる
- 足の裏が硬くなり、ひび割れる
- かゆみや痛みが出る
ただし、水虫だから必ずかゆくなるとは限りません。かゆみがほとんどない水虫もあります。
反対に、足がかゆくても、水虫ではなく湿疹やかぶれなどの場合があります。見た目だけでは判断が難しく、皮膚科では皮膚の一部を採取して、白癬菌がいるか顕微鏡で確認することが多いです。
長靴を履く人が水虫に注意したい理由
長靴は通気性が低く、汗や湿気が外へ逃げにくい履物です。特に夏の農作業では、長靴の中が高温多湿になりやすくなります。
さらに、足に合わない長靴を履いていると、歩くたびに皮膚がこすれます。蒸れてふやけた皮膚に傷がつくと、白癬菌が入り込みやすくなる可能性があります。
日本皮膚科学会でも、長靴や安全靴を長時間履くことや、足に合わない靴による摩擦は、足白癬や爪白癬を治りにくくする要因になると説明しています。
長靴を履くこと自体が悪いわけではありません。足と長靴を清潔に保ち、できるだけ湿気をためないことが大切です。
農作業中にできる水虫対策
汗をかいた靴下を交換する
長時間の作業をするときは、替えの靴下を用意しておきましょう。
靴下が汗で湿ったままになっていると、長靴の中の湿度が高い状態が続きます。昼休みや作業の区切りに交換するだけでも、足の蒸れを減らせます。
吸湿性や速乾性のある靴下を選ぶのも一つの方法です。足を強く締めつける靴下は避け、自分の足に合うものを選びましょう。
休憩中は長靴を脱ぐ
安全に脱げる場所であれば、休憩中は長靴を脱いで足と靴を乾かします。
サンダルなどへ履き替えると、長靴の中にこもった湿気を逃がしやすくなります。ただし、農機具や刃物を扱う場所では安全を優先してください。
足をやさしく洗う
作業後は石けんをよく泡立て、足の裏や指の間をやさしく洗います。
汚れを落とそうとして軽石や硬いブラシで強くこすると、皮膚に細かな傷がつくことがあります。角質を無理にむしるのも避けましょう。
洗った後は、清潔なタオルで指の間まで水分を拭き取ります。ゴシゴシこすらず、タオルを軽く押し当てるように拭くのがポイントです。
長靴をしっかり乾かす
長靴は汗によって内側も湿っています。使用後は中敷きを外し、風通しのよい場所で乾かしましょう。
洗える長靴は、製品の説明に従って洗い、十分に乾燥させます。洗いにくい場合は、内側の汚れを拭き取ってから乾かしてください。
可能であれば長靴を2足以上用意し、同じものを毎日続けて履かない方法もあります。中敷きも定期的に洗うか交換しましょう。
足に合った長靴を選ぶ
大きすぎる長靴や小さすぎる長靴は、歩くたびに足がこすれます。
厚手の靴下を履く場合も考え、つま先や足の甲に強い圧迫がないものを選びましょう。長靴の中で足が大きく動く場合は、中敷きなどで調整します。
水虫かもしれないと思ったときの対処方法
水虫が疑われる場合も、まずは足を清潔にして、よく乾かすことが大切です。
皮がむけていても、無理にはがさないでください。水ぶくれも自分でつぶさないようにしましょう。傷から細菌が入り、炎症がひどくなる可能性があります。
また、湿疹やかぶれなど、水虫に似た別の病気もあります。初めて症状が出た人や、水虫か判断できない人は、皮膚科で検査を受けると安心です。
自己判断で、以前もらった湿疹用の薬などを塗るのも避けましょう。薬の種類によっては症状の見え方が変わり、診断が難しくなることがあります。
市販の水虫薬はどう選ぶ?
市販の水虫薬には、白癬菌の増殖を抑えたり、菌を減らしたりする「抗真菌成分」が配合されています。
商品によって、クリーム、液体、スプレーなどの違いがあります。
クリームタイプ
クリームは患部に塗り広げやすく、足の指の間や足の裏など、さまざまな場所に使いやすい剤形です。
液体と比べると刺激が少ない傾向がありますが、皮膚が大きくただれている場合や、傷口がある場合は自己判断で使用せず、医師または薬剤師へ相談してください。
液体タイプ
液体はべたつきが少なく、乾いた患部に塗りやすい剤形です。
一方で、皮膚が割れている部分やジュクジュクしている部分に使用すると、強くしみることがあります。傷やただれがある場合には適さないことがあるため、購入前に薬剤師へ確認しましょう。
スプレータイプ
スプレーは手を汚しにくく、足の裏などへ使いやすいことが特徴です。
ただし、目や口などに入らないよう注意が必要です。同じ場所へ長時間噴射せず、商品に記載された距離や使用方法を守ってください。
市販薬には抗真菌成分のほかに、かゆみや痛みをやわらげる成分などが配合されていることがあります。
これまで塗り薬でかぶれた経験がある人や、アレルギーがある人は、購入前に医師または薬剤師へ伝えてください。
水虫薬を使うときの注意点
症状がある部分だけに塗らない
白癬菌は、見た目に変化がない場所にも広がっていることがあります。
医師や薬剤師の説明、または商品の説明書に従い、患部より少し広い範囲へ塗ります。一般的な足白癬では、指の間から足の裏全体まで塗ることがあります。
良くなってもすぐにやめない
水虫薬を使うと、かゆみや皮むけが先に治まることがあります。しかし、皮膚の中に白癬菌が残っている可能性があります。
日本皮膚科学会では、一般的な足白癬について、症状がない場所も含めて最低4週間は毎日治療を続ける必要があるとしています。
実際の使用回数や期間は商品によって異なるため、必ず説明書に従ってください。医師から薬を処方されている場合は、医師の指示を優先します。
異常が出たら使用を中止する
薬を塗った場所に次のような症状が出た場合は、使用を中止して医師または薬剤師へ相談してください。
- 赤みが強くなった
- かゆみや痛みがひどくなった
- 新しい水ぶくれができた
- 皮膚がただれた
- 腫れや熱っぽさが出た
水虫薬によって、かぶれが起こることもあります。水虫が悪化したと思って使い続けると、症状が広がる可能性があります。
医療機関を受診したほうがよい場合
次のような場合は、市販薬だけで対応せず、皮膚科などの医療機関へ相談しましょう。
- 水虫かどうか判断できない
- 初めて水虫のような症状が出た
- 爪が白色や黄色に濁り、厚くなっている
- 足の裏全体が硬くなり、ひび割れている
- ジュクジュクやただれがひどい
- 膿、強い腫れ、熱、強い痛みがある
- 症状が広い範囲に広がっている
- 市販薬を約2週間使っても改善しない
- 薬を使った後に症状が悪化した
- 水虫を何度も繰り返している
- 糖尿病や免疫に関係する病気がある
爪の水虫は、一般的な足用の市販薬だけでは十分な効果が得られないことがあります。爪の変色や厚みが気になる場合は、皮膚科で白癬菌の有無を確認してもらいましょう。
妊娠中や授乳中の人、子ども、高齢者、ほかの病気で治療中の人も、市販薬を購入する前に医師または薬剤師へご相談ください。
家族へうつさないためにできること
家族に水虫が疑われる人がいる場合は、足拭きマットやスリッパ、サンダルの共用をできるだけ避けます。
床に落ちた皮膚や爪にも白癬菌が付いている可能性があります。部屋は掃除機や水拭きでこまめに掃除し、足拭きマットやタオルは通常どおり洗濯して、しっかり乾かしましょう。
特別な消毒を続けるよりも、水虫になっている本人が適切な治療を受けることが重要です。
まとめ
夏の農作業では、長靴の中が蒸れやすくなります。
水虫を防ぐためには、汗をかいた靴下を交換する、休憩中に長靴を脱ぐ、作業後に足をやさしく洗うなどの対策が大切です。長靴も汚れを落とし、十分に乾かしましょう。
足のかゆみや皮むけが、すべて水虫とは限りません。市販薬を選ぶときは、患部の状態や過去のアレルギーなどを薬剤師に伝えて、お薬を選ぶのが良いでしょう。
※本記事は一般的な情報を提供するものであり、医師による診断や治療に代わるものではありません。





