逆流性食道炎とは何か?
胸が焼ける感じや酸っぱいものが口に上がってくる感覚はありませんか?この症状は、ストレスが高い現代社会で増えている逆流性食道炎かもしれません。もし、このような症状で悩んでいるときは、この記事の内容が役立つかもしれません。
逆流性食道炎とは何か?
逆流性食道炎は、胃の中のもの(主に胃酸)が食道に逆流し、食道を痛める病気です。食道と胃のつなぎ目の筋肉が弱くなると、胃の中のものが食道に上がりやすくなります。主な症状は、胸が焼ける感じや酸っぱいものが口に上がってくるなどです。食べ過ぎや早食い、脂っこいものをよく食べる人、タバコを吸う人などがなりやすいとされています。適切な治療を受ければ、健康な人と同じように生活できます。
逆流性食道炎の症状にはどんなものがあるの?
逆流性食道炎の症状には以下のようなものが見られます。
- 胸が焼ける感じ
- 酸っぱいものが口に上がってくる
- 食後に胸やお腹の上の部分が痛む
- のどの違和感
- 声がかすれる
- 特にどこも悪くはないのに、長い間咳が続く
逆流性食道炎の症状が出たら通院が必要か?
症状が出たらまず消化器内科を受診し、胃酸分泌を抑える内服薬が処方されます。その薬で症状が改善されると、胃食道逆流症の可能性が高いとされます。さらに、内視鏡検査で食道粘膜に炎症が認められれば、診断が確定します。
胃酸分泌抑制薬の内服が中心となります。内服を中断すると症状が再燃することが多いため、長期の服薬継続が必要となることが多いです。症状によっては、消化管運動機能改善薬、粘膜保護薬、制酸剤などを処方することもあります。
症状がみられたら、消化器内科がある医療機関を受診しましょう。診断してもらい、症状にあったお薬を処方してもらいましょう。
逆流性食道炎には食生活の改善も重要
逆流性食道炎は、日頃のストレスのほかに食生活が大きく影響を与えるとされています。そのため、上記のような症状がよく見られるようであれば、食生活の改善をしたいところです。
①食事の量をコントロールする
1回の食事量を通常の7割~8割に減らすことが重要です。食べ過ぎると、胃の内容物が食道まで這い上がり、逆流しやすくなります。
②刺激物を避ける
辛いもの、酸っぱいもの、しょっぱいもの、油っこいもの、甘いもの、カフェインを多く含むもの、炭酸飲料などは胃酸が分泌されやすい食べ物です。これらを過剰に摂取すると、胃酸が分泌されやすくなり、食道内に逆流したときに粘膜の炎症を起こす可能性があります。
③消化に負担をかけない
食べ物をしっかり咀嚼し、食事時間は30分以上とることが推奨されます。また、タンパク質や脂肪を過剰に摂取しないことも大切です。胃酸の役割はタンパク質の分解なので、タンパク質が多いと胃酸の量が多いですし、脂肪が多い食べ物は消化が遅いです。その分だけ、胃に留まるため、負担を大きくしてしまいます。
④食事の時間に気をつける
寝る直前の食事は避け、食後すぐに入浴するのも控えましょう。また、決まった時間に3食をとることが推奨されます。アルコールの摂取も工夫が必要で、大量の飲酒は避け、おつまみと一緒に摂取することが推奨されます。