漢方薬と西洋薬の違いとは?特徴・副作用・飲み合わせを解説

漢方薬と西洋薬は、どちらも医薬品として用いられることがありますが、成分の考え方や使われ方に違いがあります。
西洋薬は、特定の有効成分を中心に作られているものが多く、医師・薬剤師の判断や添付文書に基づき、承認された効能効果・用法用量の範囲で使用されます。一方、漢方薬は複数の生薬を組み合わせた処方が多く、体質や症状のあらわれ方なども考慮して選ばれることがあります。いずれも自己判断で選ばず、必要に応じて医師や薬剤師に相談しましょう。
漢方薬の特徴
複数の生薬を組み合わせた医薬品
漢方薬は、植物・鉱物・動物由来などの生薬を組み合わせた医薬品です。一般用漢方製剤については、厚生労働省により製造販売承認基準が示されており、処方ごとに成分や分量、効能効果などが定められています。天然由来の成分を含むからといって、すべての方に適しているとは限りません。体質、持病、服用中の薬によっては注意が必要な場合があります。
「証」に合わせて選ばれることがある
漢方では「証(しょう)」という考え方が用いられることがあります。証とは、体力、体質、症状の出方、冷えやのぼせの傾向などを総合的にみる考え方です。同じような症状でも、体質や状態によって選ばれる漢方薬が異なることがあります。そのため、以前に家族や知人に合っていた漢方薬が、自分にも適しているとは限りません。服用を検討する際は、医師・薬剤師に相談しましょう。
西洋薬の特徴
特定の有効成分を中心に使われることが多い
西洋薬は、特定の有効成分を中心に作られているものが多く、医師・薬剤師の判断や添付文書に基づき、承認された効能効果・用法用量の範囲で使用されます。痛み、発熱、血圧、血糖値など、目的に応じて薬が選ばれることがありますが、効き方や副作用の出方には個人差があります。同じ成分でも用量や剤形によって使い方が異なる場合があるため、処方薬は医師の指示に従い、市販薬も添付文書を確認して使用しましょう。
承認された効能効果の範囲で使われる
医薬品は、承認された効能効果や用法用量の範囲に基づいて使用されます。医薬品等の広告では、効能効果について虚偽または誇大な表現をすることが薬機法で禁止されています。また、承認された効能効果を超える表現も認められていません。薬を選ぶ際は、「必ず治る」「副作用がない」などの断定的な情報だけで判断せず、添付文書や公的機関の情報、専門家の説明を確認することが大切です。
漢方薬に副作用はある?
漢方薬にも副作用が起こることがある
漢方薬は「自然由来だから安全」と思われることがありますが、副作用が起こる可能性があります。たとえば、漢方製剤によっては間質性肺炎などへの注意喚起が行われているものがあります。服用後に発熱、から咳、息切れ、発疹、むくみ、強いだるさなど気になる症状が出た場合は、自己判断で服用を続けず、医師・薬剤師へ相談してください。
体質や持病によって注意が必要な場合がある
漢方薬は、体質や現在の体調に合わせて選ばれることがあります。そのため、妊娠中・授乳中の方、持病がある方、高齢の方、複数の薬を服用している方は特に注意が必要です。また、同じ生薬を含む漢方薬や市販薬を重ねて服用すると、成分が重複することがあります。自己判断で複数の薬を併用せず、お薬手帳を活用して服用中の薬を医師・薬剤師に伝えましょう。
漢方薬と西洋薬の飲み合わせ
併用時は薬の重複や相互作用に注意
漢方薬と西洋薬は、併用されることもありますが、飲み合わせに注意が必要な場合があります。複数の薬を同時に使うと、作用が強く出たり、思わぬ副作用につながったりする可能性があります。特に、複数の医療機関を受診している場合や、市販薬・健康食品を併用している場合は、薬の情報が分散しやすくなります。服用前に医師・薬剤師へ確認しましょう。
お薬手帳を活用して相談する
飲み合わせを確認する際は、お薬手帳が役立ちます。処方薬だけでなく、市販薬、漢方薬、サプリメント、健康食品なども記録しておくと、医師・薬剤師が確認しやすくなります。薬局で相談する際は、「いつから飲んでいるか」「どのような目的で飲んでいるか」「体調の変化があったか」も伝えるとよいでしょう。気になる症状がある場合は、自己判断で服用を中止・継続せず、医師・薬剤師に相談してください。
漢方薬は健康保険で使える?
日本では、医師の診察に基づいて処方される医療用漢方製剤の中に、健康保険で使用できるものがあります。ただし、すべての漢方薬が常に保険適用になるわけではなく、処方内容や診療上の必要性によって判断されます。市販の漢方薬を購入する場合は、原則として保険適用ではありません。費用や使い方が気になる場合は、医療機関や薬局で確認しましょう。
漢方薬の飲み方で注意したいこと
漢方薬は、食前や食間などに服用するよう指示されることがありますが、薬によって異なります。飲み方を自己判断で変えると、添付文書や医師・薬剤師の指示に沿った適切な服用方法から外れてしまう場合があります。お湯に溶かす、白湯で飲むなどの方法についても、薬の種類や飲みやすさによって適した方法が異なることがあります。添付文書や医師・薬剤師の説明を確認し、指示された用法用量を守りましょう。
まとめ
漢方薬と西洋薬は、成分の考え方や選ばれ方に違いがあります。漢方薬は複数の生薬を組み合わせたものが多く、体質や症状のあらわれ方を考慮して使われることがあります。一方、西洋薬は特定の有効成分を中心に、承認された効能効果・用法用量の範囲で使用されるものが多いのが特徴です。どちらの薬にも副作用や飲み合わせの注意点があります。服用中の薬がある方や体調に不安がある方は、自己判断せず医師・薬剤師に相談しましょう。





