サプリメントを服用する際は薬局に相談した方が良いのか?
サプリメントを服用する際は、お薬を服用している場合は、かかりつけの薬局に一度相談することがおすすめです。いわゆる飲み合わせ(相互作用)でお薬が効かなくなったり、効果が強く出てしまうことのほかに、サプリメント次第では、中身の成分を確認した方が良いこともあるからです。
サプリメントの成分そのものが問題がある場合
サプリメントは一般的に食品として扱われるため、医薬品ほど厳しい規制がありません。しかし、中には医薬品の成分を含むものもあり、その効果は薬と同レベルになる可能性があります。また、「天然由来」や「総合」と謳われていても、必ずしも安全とは限らず、成分に不安があるものも含まれます。特にアレルギーをお持ちの方はお気をつけて服用する必要があります。
サプリメントの服用は、お身体に異常を感じた時には、残っていても勿体無いと言わずに服用を中断してください。
薬との相互作用
サプリメントは処方薬や市販薬と相互作用を起こす可能性があります。これは効果の増強や減弱、副作用の発生につながる可能性があり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
お薬と食べ物・健康食品の飲み合わせについて、代表的な具体例を解説します。また、これらの例は一部に過ぎません。薬を服用している場合は、新たに健康食品やサプリメントを摂取する前に、必ず医師や薬剤師に相談することが重要です。
血液をサラサラにする薬と納豆・クロレラ
血液凝固を防ぐワーファリンなどの抗凝固薬を服用している場合、納豆やクロレラ、青汁などのビタミンKを多く含む食品との飲み合わせに注意が必要です。これらの食品に含まれるビタミンKが薬の効果を弱めてしまい、血液が固まりやすくなる可能性があります。
高血圧の薬とグレープフルーツ
カルシウム拮抗薬などの降圧薬を服用している場合、グレープフルーツジュースとの飲み合わせに注意が必要です[1][5]。グレープフルーツに含まれる成分が薬の代謝を妨げ、血圧が下がりすぎたり、頭痛やめまいなどの副作用が強く出る可能性があります。
骨粗鬆症の薬とカルシウムサプリメント
一部の骨粗鬆症治療薬を服用している場合、カルシウムサプリメントとの併用に注意が必要です。過剰なカルシウム摂取により、高カルシウム血症(だるさ・吐き気・食欲不振など)を引き起こす可能性があります。
抗生物質と牛乳・乳製品
テトラサイクリン系やニューキノロン系などの抗生物質を服用している場合、牛乳やヨーグルトなどの乳製品との飲み合わせに注意が必要です。乳製品に含まれるカルシウムが薬の吸収を妨げ、効果が低下する可能性があります。
睡眠薬・精神安定剤とアルコール
睡眠薬や精神安定剤を服用している場合、アルコールとの飲み合わせに注意が必要です。アルコールがこれらの薬の効果を強め、過度の眠気や意識障害を引き起こす可能性があります。
糖尿病の薬と糖吸収を抑える特定保健用食品
糖尿病の薬を服用している場合、糖の吸収をおだやかにする特定保健用食品(トクホ)との併用に注意が必要です。両者の効果が重なり、低血糖を起こす可能性があります。
サプリメントと医薬品の違い
サプリメントは、栄養補給や健康維持を目的とした食品です。主に健康な人が日常的に摂取することを想定しています。一方、薬は病気の治療や症状の緩和を目的として使用され、主に体調不良や病気の人を対象としています。
サプリメントは病気を治すものではありません。あくまで不足した栄養を補うものです。
規制と審査
薬は厚生労働省による厳格な審査を経て承認されます。効果、安全性、製造方法など、多岐にわたる項目が科学的に検証されます。一方、サプリメントは食品として扱われるため、薬ほど厳しい規制はありません。
効果と品質
薬は効果や品質が一定に保たれるよう管理されています。サプリメントは同じ製品でも品質にばらつきがある場合があります。また、薬は病気の治療効果が科学的に証明されていますが、サプリメントにそのような効果は期待できません。
表示と成分
薬は全ての含有成分を表示する法的義務がありますが、サプリメントにはそのような義務はありません。サプリメントの中には、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品のように、一定の機能性を表示できるものもありますが、あくまで食品の範疇です。
使用上の注意
薬は医師や薬剤師の管理下で使用されますが、サプリメントにはそのような制限はありません。ただし、薬を服用中の方がサプリメントを併用する場合は、相互作用の可能性があるため、医療専門家に相談することが重要です。
まとめ
もし、ご不安を感じられた場合は、ハニュウ薬局をかかりつけ薬局にしているお客様は、かかりつけ薬剤師までご連絡ください。それ以外の方は、ご自身のかかりつけ薬局までご確認いただくのが良いでしょう。