マイナ保険証とは？メリットとデメリットを徹底解説

マイナ保険証の導入が進む中、薬局利用者の皆さまにとって気になるのは、そのメリットとデメリットではないでしょうか。

本記事では、マイナ保険証の概要から、導入によるメリット、そして考えられるデメリットまでをわかりやすく解説します。

マイナ保険証とは？

マイナ保険証は、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする仕組みです。

政府のデジタル化戦略の一環として導入され、医療機関や薬局での手続きを効率化することを目的としています。

従来の紙やプラスチックの保険証に代わり、マイナンバーカード1枚で保険証の機能を果たすことができます。

デジタル化戦略の一環

マイナ保険証は、日本政府が進めるデジタル化戦略の重要な要素として導入されました。

医療分野のデジタル化を促進し、国民の利便性向上と医療サービスの効率化を目指しています。マイナンバーカードの活用範囲を広げることで、行政手続きの簡素化や情報連携の強化を図っています。

例えば、医療機関や薬局が情報を共有することができるようになります。薬局で症状を再度聞かれることも多いと思いますが、これは、医療機関と薬局の情報の共有の手段が、従来では処方箋を通したもののみだったからです。かかりつけの薬局では症状を聞かないと、患者様が日常的に服用しているお薬、サプリメント、健康食品を考慮した服薬指導を行うことができません。

医療機関での効率化を目指す

マイナ保険証の導入により、医療機関や薬局での受付手続きが大幅に効率化されます。従来の保険証確認や情報入力の手間が省け、患者の待ち時間短縮や医療スタッフの業務負担軽減につながります。

また、正確な保険情報の即時確認が可能となり、事務処理ミスのリスクも低減されます。

オンラインでのリアルタイム資格確認

マイナ保険証は、オンラインで保険資格を確認できるため、常に最新の保険情報を確認することが可能です。これにより、保険資格の変更や喪失といった情報をリアルタイムで把握でき、適切な医療サービスの提供や保険請求の正確性向上につながります。また、患者側も自身の保険情報を随時確認できる利点があります。

マイナ保険証を導入するメリットとは？

マイナ保険証の導入には、利用者にとって様々なメリットがあります。医療機関や薬局での手続きの簡素化、医療サービスの向上、高額医療費の手続き簡略化など、多岐にわたる利点があります。これらのメリットにより、患者の利便性が大幅に向上し、より効率的な医療サービスの提供が可能となります。

薬局での手続きが迅速に

マイナ保険証を利用することで、薬局での受付や処方箋の確認、薬の受け渡しがより効率的に行われるようになります。従来の保険証確認や情報入力の手間が省かれ、デジタル化された情報がシステムに即座に反映されるため、待ち時間が大幅に短縮されます。これにより、患者のストレス軽減と薬局スタッフの業務効率化が実現します。

より良い医療サービスの提供

マイナ保険証を利用することで、患者の医療履歴や投薬情報が安全にデジタルで一元管理され、医療機関間での共有が可能になります。これにより、医師や薬剤師は患者の過去の診療情報を迅速に把握し、より適切な診断や治療計画を立てることができます。結果として、患者はより質の高い医療サービスを受けられるようになります。

高額医療費の手続き簡素化

マイナ保険証を利用すると、高額な医療費が発生する場合でも、窓口での一時的な自己負担や事前の書類申請手続きが不要になります。システムが自動的に高額療養費制度を適用するため、患者は限度額以上の支払いを心配する必要がありません。これにより、経済的な負担感が軽減され、必要な医療を受けやすくなります。

確定申告の簡素化

マイナ保険証を利用することで、確定申告の際の医療費控除申請が簡単になります。マイナポータルを通じて医療費情報が自動的に記録され、e-Taxとの連携により、手続きが大幅に簡素化されます。領収書の保管や提出が不要になり、正確かつ効率的な申告が可能となります。これにより、確定申告の手間と時間が大幅に削減されます。

マイナ保険証を導入するデメリットとは？

マイナ保険証の導入には、いくつかの懸念点も存在します。セキュリティリスク、システム障害時の対応、未対応医療機関の存在など、考慮すべき課題があります。これらのデメリットを理解し、適切に対処することで、マイナ保険証のメリットを最大限に活用することができます。

マイナンバーカードを紛失した時のリスク

マイナンバーカードには多くの個人情報が含まれているため、紛失や盗難時の不正利用リスクが懸念されています。特に医療情報を含むマイナ保険証の場合、プライバシー侵害のリスクが高まる可能性があります。

政府は高度なセキュリティ対策を講じていますが、利用者自身も情報管理に十分注意を払う必要があります。

マイナンバーカードの有効期限管理

マイナンバーカード自体や電子証明書には有効期限があり、これらが切れるとマイナ保険証としての利用ができなくなります。（成年は10年、未成年は5年）

定期的な更新手続きが必要となるため、利用者側での管理が求められます。有効期限の確認や更新手続きを忘れずに行うことが重要で、これらの管理が新たな負担となる可能性があります。

マイナ保険証の発行方法とは？

マイナ保険証を発行する方法

マイナ保険証の登録方法は主に3つあります。

1つ目は、マイナポータルを使ったオンライン申込です。スマートフォンやパソコンから手続きができます。

2つ目は、セブン銀行ATMでの申込です。マイナンバーカードと暗証番号を用意し、ATMで手続きします。

3つ目は、市役所などでの支援サービスを利用する方法です。窓口でサポートを受けられます。いずれの方法でもマイナンバーカードが必要となります。

マイナンバーカードを発行していない人はどうなる？

マイナンバーカードを発行していない人も、2024年12月2日以降は以下の方法で保険診療を受けられます。

1. 既存の保険証を有効期限まで使用（最大1年間）
2. 医療保険者が発行する「資格確認書」を使用

これらの方法により、マイナ保険証がなくても従来通りの保険診療を受けることが可能です。

まとめ

マイナ保険証は、薬局利用者にとって手続きの簡素化や医療サービスの向上など、多くのメリットをもたらす可能性を秘めています。

2024年12月2日から、原則としてマイナ保険証で対応されることになります。ハニュウ薬局全店でもマイナ保険証に対応しております。

関連リンク

マイナンバーカードの健康保険証利用について（厚生労働省）