服薬指導とは?なぜ必要なのか?
服薬指導とは、薬剤師が患者様に対してお薬の正しい使い方や効果、副作用について詳しく説明する行為です。これにより、患者はお薬を正しく理解し、安全に服用することができ、誤った服用によるリスクを回避することができます。また、服薬指導は、処方箋を伴うお薬はもちろんのこと、要指導医薬品や第一類医薬品も受ける必要があります。
なぜ、服薬指導を受ける必要があるのか?
患者様の中には、「服薬指導を受けなくてもそんな情報はわかっている」「毎回説明を聞くのは面倒。指導はいらない」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
第九条の四 薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、~中略~厚生労働省令で定める事項を記載した書面~中略~を用いて必要な情報を提供させ、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
服薬指導は、いわゆる薬機法に明記されている調剤薬局の義務です。そのため、服薬指導は、お薬を受け渡す時に必ず行うルールになっています。これも、正しいお薬の使用方法を知ることで、治療効果を高めることが目的だからです。薬の誤用や過剰摂取を防ぎ、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。また、患者が薬に対する理解を深めることで、治療への積極的な参加を促すこともできます。
服薬指導の具体的な方法
受け渡し時の服薬指導
初回の服薬指導では、患者様に対して薬の基本的な情報を提供します。これには、薬の名前、服用方法、服用時間、服用量、副作用の説明が含まれます。また、薬の保管方法や、注意事項の説明もあります。患者様が理解しやすいように、簡潔で明確な言葉を使い、必要に応じて視覚的な資料を提供します。
この時に、日常的に服用しているお薬や摂取している健康食品があれば、申告しましょう。これらの中には、処方されたお薬の効き目に影響する飲み合わせ(相互作用)を引き起こすことがあるからです。そのほか、不安なことがあれば、お薬の専門家である薬剤師に聞くようにしましょう。
継続的なフォローアップ
服薬指導は一度きりではなく、継続的に行うことが重要です。定期的なフォローアップを通じて、患者様の薬の使用状況を確認し、問題があれば適切に対応します。これにより、患者が薬を正しく使用し続けることができ、治療効果を維持することができます。
オンライン服薬指導
近年、オンライン服薬指導が普及しています。オンライン服薬指導は、患者様が自宅などから薬剤師の指導を受けることができるため、特に高齢者や体調が優れない患者にとって便利です。オンライン服薬指導は、対面での指導と同様に、薬の使用方法や副作用について詳しく説明します。また、調剤したお薬は、取りにきていただくか、ご自宅に配送をしてもらえることもあります。