顆粒剤とは?基本的な特徴と正しい服用方法について知っておきたいこと

見た目は小さな粒状で、袋やスティックに入っていることが多い顆粒剤。一般的な錠剤やカプセル剤とは異なる特徴を持っています。顆粒剤とは何か、どのように服用すればよいのか、そのメリットや他の剤形との違いについて詳しく解説します。

目次

顆粒剤とはどんなお薬なのか?

顆粒剤とは医薬品の剤形の一種で、散剤と呼ばれる粉末状の薬よりも粒が大きく、大きさも揃っている薬を指します。具体的には、粒の直径が0.1~1mm程度に成形されています。見た目は小さな砂粒のような形状をしており、一般的に粉末を固めて特殊な形状の粒にしたものです。

顆粒剤は粒子と粒子の間に空気を多く含んでいるという特徴があります。これは錠剤が高圧で打錠して作られるのとは対照的です。また、顆粒剤の中には、においや苦味の抑制、薬が溶ける時間を調節するために表面にコーティングが施されているものもあります。

薬が溶け出す時間を調節しやすいという特性から、腸溶性や効果を持続させる製剤を作りやすいという点も顆粒剤の特徴の一つです。このような特性により、風邪薬、消化器系の薬(胃薬など)、小児用薬、鎮痛剤などとして幅広く使用されています。

さらに、顆粒剤には「細粒剤」と呼ばれる種類もあります。これは顆粒剤の中でも特に小さな粒子で、より飲みやすさや溶けやすさを追求したものです。顆粒剤の技術進化により、より使いやすい薬の形が生み出されています。

顆粒剤を服用する方法とは?

顆粒剤の最大の特徴は、水にすぐに溶ける点です。正しい服用方法としては、あらかじめ水や白湯を口に含み、顆粒を口に入れたら一気に飲み込むのが基本です。このようにすることで、顆粒が溶けて飛び散ることなく服用できます。

お水はコップ1杯くらいの十分な量を使い、すべて服用することが大切です。粒のまわりがコーティングされている顆粒剤も多いため、かまずに水と一緒に飲むことがポイントです。噛んでしまうとコーティングの意味がなくなり、苦味を感じたり薬の効果が変わったりする可能性があります。

また、顆粒剤は口の中で溶けにくいため、口に入れたままにしておくと苦味を感じることがあります。特に子どもや高齢者が服用する場合は、十分な水分と一緒に一気に飲み込むよう注意することが大切です。

さらに、顆粒剤は袋やスティックからそのまま口に入れることもできますが、液体と混ぜて服用することもあります。その場合は、医師や薬剤師の指示に従い、適切な方法で服用しましょう。特に小さなお子さんの場合は、ゼリーなどに混ぜて服用することもありますが、薬の種類によっては適さないものもあるため、事前に確認が必要です。

顆粒剤のメリットとは?

顆粒剤には様々なメリットがあります。まず、水に入れた際に崩壊しやすく、溶解しやすいという特性があります。これにより、体内での吸収がスムーズになり、薬の効果が比較的早く現れるという利点があります。

また、粉末よりも一粒あたりが大きいため、粉塵を発生させる恐れが少ないというメリットもあります。散剤のようにパウダー状ではないため、飛び散る心配が少なく、服用時の取り扱いが容易です。特に子どもや高齢者など、粉薬を服用するのが難しい方にとっては大きなメリットといえるでしょう。

さらに、水を加えた際、凝固する恐れが少ないという特徴もあります。散剤では水に溶け切らないことがあるのに対し、顆粒剤はその心配が少なく、飲み残しの問題が少ないのも利点です。

そして、顆粒剤の多くは苦味や匂いを抑制するためのコーティングが施されていることがあります。これにより、薬特有の不快な味や匂いを感じにくく、服用のしやすさが向上しています。小さなお子さんにとっては特に重要なポイントです。

加えて、投与量を調整しやすいという利点もあります。錠剤のように一定の形状・量ではなく、必要に応じて量を調整できるため、体重や年齢に合わせた細かい調整が可能です。これは小児科や高齢者の医療において非常に役立つ特性です。

顆粒剤と散剤との違いは?

顆粒剤と散剤はともに粉状の薬ですが、いくつかの重要な違いがあります。まず、製法の違いとして、顆粒剤は粉末を固めて作られた粒状のものであるのに対し、散剤は経口投与する粉末状の製剤です。つまり、顆粒剤には「造粒」という工程があり、散剤にはその工程がないのが大きな違いです。

粒子の大きさにも違いがあります。顆粒剤は粉末よりも粒径が大きく、0.1~1mm程度の大きさが一般的です。一方、散剤はさらに細かい粉末状であり、18号(850μm)のふるいをすべて通過するものとされています。

顆粒剤と散剤の使い勝手の違いも重要です。散剤は飛散性や付着性があり、調剤・服薬時に取り扱いにくいという難点があります。一方、顆粒剤は粒子径が大きく、流動性や充填性が良く、調剤・服薬時に取り扱いやすいという特徴があります。

また、服用感にも違いがあります。散剤では水に溶け切らないことがあるのに対し、顆粒剤は水に入れるとすぐに崩れて溶けやすいという特徴があります。そのため、散剤よりも顆粒剤の方が飲み込みやすく、服用感が良いとされています。

さらに、顆粒剤には細粒剤という種類もあります。これは顆粒剤のうち、特に小さな粒子のもので、散剤との混合性も良いという特徴があります。このような改良により、散剤の欠点を補いつつ、取り扱いやすさを向上させた製剤といえます。

顆粒剤と錠剤との違いは?

顆粒剤と錠剤はどちらも経口薬ですが、形状や特性に大きな違いがあります。まず、製法の違いとして、錠剤は高圧で打錠して作るのに対し、顆粒剤は粒子と粒子の間に空気を多く含んでいます。この製法の違いが、溶解性などの特性に影響します。

溶解性と吸収速度の点でも違いがあります。顆粒剤のほうが胃で溶けやすく吸収も多少は速いと考えられます。ただし、実際の効き目が出るまでの速さはほとんど変わらないというデータもあります。緊急性の低い薬では、この違いはそれほど重要ではないかもしれません。

服用のしやすさという点では、錠剤は飲み込むだけで良いため、取り扱いが簡単で持ち運びにも便利です。一方、顆粒剤は水で溶かして飲む必要があり、その点では錠剤よりも手間がかかることがあります。ただし、錠剤をのみ込むのが苦手な方にとっては、顆粒剤の方が服用しやすい場合もあります。

また、剤形の調整という点では、錠剤は一定の形状・容量に固定されていますが、顆粒剤は必要に応じて量を調整しやすいという利点があります。これは体重や年齢に合わせた細かい調整が必要な場合に役立ちます。

さらに、薬の特性による違いもあります。腸で溶けると効力が弱まる薬や胃を荒らしてしまう薬の場合、腸溶錠という特殊な錠剤が使われることがあります。一方、顆粒剤では表面コーティングにより、苦味の抑制や溶ける時間の調節が可能です。どちらも薬の効果を最大限に発揮するための工夫がされているのです。

まとめ

顆粒剤は、散剤よりも粒が大きく均一で、水に溶けやすい特性を持つ医薬品です。粒の直径は0.1~1mm程度に成形されており、粒子間に空気を多く含んでいるのが特徴です。表面にコーティングが施されているものもあり、苦味の抑制や溶解時間の調節といった機能があります。

顆粒剤を服用する際は、十分な量の水と一緒に一気に飲み込むことが重要です。噛まずに服用することで、コーティングの効果を損なわず、効果的に薬を体内に取り込むことができます。

顆粒剤のメリットとしては、溶解しやすさ、粉塵が発生しにくいこと、凝固の恐れが少ないこと、苦味が抑えられていることなどが挙げられます。特に子どもや高齢者にとって、服用しやすい剤形といえるでしょう。

散剤との大きな違いは「造粒」工程の有無と粒子の大きさです。顆粒剤は散剤よりも粒径が大きく、取り扱いやすさや飲み込みやすさに優れています。また錠剤と比較すると、顆粒剤は溶解性に優れ、量の調整がしやすいという特徴があります。

薬を選ぶ際は、自分にとって飲みやすい剤形を選ぶことが大切です。錠剤をのみ込むのが苦手なら顆粒剤、顆粒剤だと薬の味が気になるなら錠剤というように、自分に合った剤形があります。これを医師に伝えることで、今患っている症状を適切に改善することができます。

ハニュウ薬局を便利なサービス

LINEで処方箋予約!
待ち時間の時短が可能!

LINE公式アカウントは登録すると、処方箋を事前に送信することができ、待ち時間を短縮することができます。

仕事帰りのお薬のお受け取りにご利用ください!
処方箋の有効期限は4日で、原本が必要です。

ご自宅でお薬を受け取りたい
オンラインで服薬の説明を受けたい

薬局まで薬をとりにいくことができない!
ご自宅でオンラインで服薬指導〜受け渡しまで対応ができます!

オンライン診療ツールcuronを使うことで、医療機関に診療を受けることもできます。

先輩スタッフインタビュー

当社は、育児休暇などが充実しており、長期間就労しているスタッフも多いです。

  • URLをコピーしました!
目次