ジェネリック医薬品とは?新薬との違いと調剤薬局での選び方とは?

ジェネリック医薬品とは、新薬(先発医薬品)の特許期間が終了した後に発売される医薬品です。新薬と同じ有効成分を同じ量含んでおり、厳しい試験に合格して国の承認を得ているため、効き目や安全性は新薬と同等です。
最大の特徴は、新薬と比べて開発費用がかからないため、価格が3~6割程度安いことです。新薬は9~17年もの歳月と数百億円以上の費用をかけて開発されますが、ジェネリック医薬品はすでに有効性が確認された成分を使用するため、開発期間や費用を大幅に削減できます。
また、ジェネリック医薬品では味や飲みやすさ、保管方法を改良している製品も多く、利便性の面でも工夫がされています。ただし、新薬と異なる添加物が使用されている場合があり、色や大きさ、形状が異なることがあります。
ジェネリック医薬品はなぜ、新薬に比べると安いのか?
新薬は、独自の研究で開発された最初の医薬品です。開発には時間と費用がかかり、特許で保護されます。一方、ジェネリック医薬品は、新薬の特許が切れた後に製造される医薬品で、新薬と同じ成分と効果を持ちますが、開発費が少なく抑えられています。そのため、新薬に比べると、価格が3〜6割程度安く抑えられています。
よく、原料が安いから価格が抑えられていると思われがちですが、仮に有効成分以外の原料に価格差があっても微々たるものです。
ジェネリック医薬品と新薬は全く同じなんですか?
主成分は一緒ですが、形、色、添加しているそれ以外の成分に関しては違いがあります。それらは、薬の形状、安定性、吸収率を良くするために使われますが、これらは薬の効果に直接影響を与えるものではありません。まれに、添加物が変わることで、アレルギー体質の患者様がアレルギーを起こすことがありますので、ご心配があれば、飲み慣れた新薬の方を選ぶのが良いでしょう。
ジェネリック医薬品には、お薬を服用しやすいように工夫を施しているものもあります。
ジェネリック医薬品はどうやったら選ぶことができるのですか?
ジェネリック医薬品を選択する時は、特別な手続きは必要がありません。処方箋に先発医薬品が記載されていても、医師が「変更不可」と指示していなければ、薬局でジェネリック医薬品への変更が可能です。

「ジェネリック医薬品を希望する旨」を薬局受付でお申し出ください。通常はアンケートやジェネリック医薬品を希望するシールで意思表示することができます。
ただし、ジェネリック医薬品に、全ての医薬品がジェネリックに置き換えられるわけではありません。
新薬の特許が有効な間は、同じ成分のジェネリック医薬品の製造・販売は法律で制限されています。また、特定の新薬に対してジェネリック版がまだ開発されていない場合もあります。
さらに、患者の健康状態や治療の特性に応じて、医師がジェネリック医薬品の使用を推奨しないこともあります。これは、上述もしている患者様の体質にアレルギーがある場合は、細心の注意が必要になるからです。
ジェネリック医薬品を選ぶ場合は「薬剤師」にまず相談を
特に体質面で不安がある場合は、処方箋を発行する医師に相談をしていただき、その上で、薬剤師に相談していただくことをおすすめします。また、ジェネリック医薬品は、一つの有効成分に対して、複数の商品があったりもします。選ぶ際は、過去の服用時の異常などを伝えるようにしましょう。





