健康食品とお薬の違いとは?飲み合わせにも注意が必要な理由とは?
「健康食品とお薬、一緒に飲んで大丈夫?」この疑問を持つ方は多いでしょう。健康食品やサプリメントは体に良いとされていますが、お薬と一緒に摂ると意外な相互作用が出ることがあります。安全に利用するためには、注意事項をよく読み、もしわからないのであれば、遠慮なく薬剤師にご相談ください。
健康食品とお薬の違いとは?
健康食品は、一般的に栄養を補完し、健康維持や向上を目的とした食品です。健康維持に焦点を当てており、病気の治療や予防を目的とはしていません。日本では、健康食品には「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」などのカテゴリーがあります。これらは、健康への効果があることを示すための一定の基準やデータが必要ですが、医薬品ほどの厳格な規制は受けません。
これに対して、医薬品は、明確な医学的目的があり、医師の診断や処方に基づいて使用されます。医薬品は日本の厚生労働省により厳しく規制されており、市販される前に安全性と有効性に関する厳格な臨床試験を経なければなりません。
健康食品とお薬は一緒に飲むと問題な組み合わせがある。
一部の健康食品は、医薬品の効果を強めたり弱めたりする可能性があります。これにより、医薬品の効能が十分に発揮されなかったり、予期せぬ副作用が生じるリスクがあります。
例えば、以下のようなリスクがあることがあります。
- オメガ3脂肪酸やビタミンEなど、血液をサラサラにする効果があるとされる健康食品は、抗凝固薬(血液を薄くする薬)と併用することで出血リスクを高めることがあります。
- 糖尿病の薬を服用している場合、血糖値に影響を与える可能性がある健康食品を摂取すると、血糖コントロールが困難になることがあります。
- 高血圧治療薬と併用する場合、血圧を上げたり下げたりする効果がある健康食品は、血圧のコントロールを難しくする可能性があります。
健康食品とお薬の飲み合わせを確認する方法とは?
治療のために服用している医薬品が想定されている効果を発揮しなければ元も子もありません。そのため、健康食品を継続的にとっている場合は、事前に確認をとった方が良いといえます。
医師や薬剤師に確認する。
処方されたお薬と健康食品やサプリメントの飲み合わせは、処方された段階で、医師や薬剤師に確認し、飲み合わせを確認するのが良いでしょう。また、慢性的な症状を抱えていて服薬している時に、新たに健康食品やサプリメントを摂り始めようと思った時には、必ず、かかりつけの調剤薬局で、健康食品やサプリメントのパッケージを持参して確認を取るのが良いでしょう。
処方箋がないと入りづらいお客様も多いと思いますが、ご心配はいりません。
各社が用意しているサービスで確認する。
健康食品を提供している企業が、飲み合わせに関する情報を提供していることがあります。お薬の名前と照合して確認する手段もあります。例えば、ファンケルの場合は、医師の監修のもと、約30,000種類の薬とファンケルの健康食品の飲み合わせをデータベース化、自身で飲み合わせを検索することができます。(ファンケル飲み合わせ検索サービス)
まとめ:健康食品とお薬を併用する時の注意点
企業が情報を提供しているサービスはほんの一部なので、一番近い存在であるかかりつけの薬剤師に確認を取るのが一番だと言えます。健康食品は健康維持のため、お薬は治療のためにとるもので共にカラダをよくするためにとるものです。同時にとることで、逆効果になる飲み合わせがあることは覚えておきましょう。