内服薬とは?意味、特徴、種類を解説

健康を維持するためには、内服薬の正しい知識と服用方法を知ることが大切です。内服薬を適切に使用することで、薬の効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを減らすことができます。

この記事では、内服薬の基本的な意味から服用方法、種類、そして残ったお薬の処理方法まで詳しく解説します。

目次

内服薬の意味とは?

内服薬とは、外用薬や注射薬を除いた経口により用いられる飲み薬のことです。医療用語では「内服する薬剤」という意味で、口から摂取して効果を発揮する医薬品全般を表します。

内服薬には液体・粉末・錠剤など様々な形状がありますが、形状に関わらず口から摂取するものはすべて内服薬に分類されます。トローチのような口の中で溶かすタイプの薬も内服薬に含まれます。

一方、体に塗るタイプの軟膏やクリームは外用薬に分類され、点滴や注射は内服薬にも外用薬にも当てはまりません。また、漢方の中には煎じて飲むタイプのものがありますが、これは煎じ薬として別のカテゴリーに分類されることもあります。

サプリメントは厳密には内服薬とは異なります。これは薬ではなく健康食品としての位置づけであり、薬効を直接的に謳うものではないからです。

内服薬の服用方法とは?

内服薬は決められたタイミングで服用することが非常に重要です。薬は服用するタイミングによって効果が異なり、間違ったタイミングでは効果が得られなかったり、副作用が強く出たりすることがあります。

内服薬の基本的な服用方法は、コップ1杯の水と一緒に飲むことです。水なしで飲むと、薬がのどや食道にひっかかり食道炎や潰瘍を起こす危険性があります。

また、水の量が少ないと薬の吸収が低下したり遅くなったりして、薬の効果が十分に発揮されないことがあります。

アルコール類やお茶、ジュースなどの飲み物は、成分との相互作用で薬の効果が変わることや副作用を引き起こす可能性があるため避けるべきです。

以下に、内服薬の主な服用タイミングとその意味を表にまとめました。

服用タイミング意味と対象となる薬
食前食事の30分~1時間前に服用。吐き気止め、食欲増進薬、胃腸の働きを良くする薬、食物の影響で効果が低下する薬などが対象。
食直前食事の直前に服用。
食直後食事の直後に服用。
食後食事の後30分以内に服用。胃の中に食べ物が入っている状態で飲む。胃腸障害を受けやすい薬が対象。
食間食事と食事の間(食事のおよそ2時間後)に服用。咳止め、漢方薬、食事の影響を受けやすい薬などが対象。
就寝前就寝30分くらい前に服用。眠剤、下剤、気管支喘息の発作予防薬、胃酸の分泌を抑える薬などが対象。
頓服症状が出たときだけ服用。痛み止めや熱さまし、咳止め、狭心症の発作の薬などが対象。
一定の時間間隔体内の薬の濃度を常に一定に保つための服用方法。抗生物質や化学療法剤などが対象。

内服薬の種類・剤形

内服薬はその形状や製剤特性によって様々な種類(剤形)に分けられます。それぞれの剤形には特徴があり、薬の効果を最大限に引き出すために工夫されています。

内服薬の剤形は、患者さんの年齢や症状、薬の成分特性などを考慮して選ばれます。例えば、子どもや高齢者には飲みやすいシロップ剤や口腔内崩壊錠が選ばれることがあります。

また、薬の効果をコントロールするために特殊な加工が施された徐放性製剤や腸溶性製剤もあります。

剤形特徴
錠剤成分と添加物を混合して圧縮した固形状の薬。表面を糖分でコートした糖衣錠や薄いフィルムをコートしたフィルムコーティング錠がある。
口腔内崩壊錠(OD錠)唾液だけで服用できる錠剤。水がなくても服用可能。
カプセル剤ゼラチンなどで作ったカプセルに薬を充填したもの。硬いカプセル剤と液体を詰めた軟カプセルがある。
散剤粉末状の薬。
顆粒剤粒状の薬。散剤より飲みやすい。
内服液剤薬の成分を精製水などに溶かして作られた液体の薬。
シロップ剤内服液剤に糖類や甘味料を加えて飲みやすくしたもの。
ドライシロップ飲む前に水などに溶かして使用する粉末状の薬。
腸溶剤胃では溶けずに腸で溶けて効果を発揮する薬。
徐放性製剤体内で成分がゆっくり出るように工夫された薬。効果が長く続く。

残ったお薬はどのようにすれば良いのか?

内服薬が残ってしまった場合、適切に処分することが重要です。不適切な処分は環境汚染や誤飲事故などのリスクを伴います。

基本的には、処方された医療機関(病院・診療所・薬局など)に持参して処分してもらうのが最も安全な方法です。多くの医療機関では、専用のゴミ箱を用意しています。

特に注意が必要なのは、麻薬・毒薬・劇薬・向精神薬などの強い効果を持つ薬です。これらの薬は誤って他の方が服用すると重篤な症状が現れる危険性があるため、必ず医療機関に返却するようにしましょう。

どうしても医療機関に持参できない場合は、地域のゴミ収集ルールに従って分別処理することになります。燃えるゴミ・燃えないゴミに分け、さらに地域の分別収集に合わせて処理しましょう。

シロップ剤のような液体薬剤は、水道水で約1,000倍に薄めてから流すことが推奨されています。ただし、薬の種類によって処理方法が異なる場合もあるので、詳しくは薬局などに相談するとよいでしょう。

一般的な市販薬(OTC医薬品)には有効期限が表示されていますが、これは未開封の状態での期限です。開封済みの薬は早めに使い切るか処分するのが安全です。

シロップ剤は冷蔵庫で保管しても3ヶ月程度、目薬は1ヶ月程度、その他の薬も1年以内に使い切るのが望ましいとされています。

まとめ:内服薬の正しい理解と使用が健康維持の鍵

内服薬は私たちの健康維持や病気の治療に欠かせない存在です。その意味や種類、正しい服用方法を理解することで、薬の効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

内服薬は「飲む薬」の総称で、錠剤やカプセル剤、散剤、シロップ剤など様々な剤形があります。それぞれの特性を理解し、適切に使用することが重要です。

服用のタイミングも重要で、食前、食後、食間など、薬によって最も効果的なタイミングが異なります。医師や薬剤師の指示通りに服用することで、期待される効果が得られます。

残った薬は適切に処分し、環境や他者への影響を考慮することも大切です。特に強い作用を持つ薬は医療機関に返却するなど、責任ある対応が求められます。健康な体を維持するためには、内服薬に関する正しい知識を持ち、適切に使用することが欠かせません。

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