飲み合わせなどのお薬の相談はどこですれば良いのか?
現在、処方されているお薬のほかに、市販薬や複数の健康食品を服用および摂取を追加したいという方も多いと思います。
これは、いわゆる飲み合わせによる作用が発生する可能性があるため、想定されていない症状や副作用が発生する可能性があります。そのため、自己の判断での服用は推奨されていません。
また、インターネット上では一部のお薬に関するネガティブな情報が掲載されているなど、病気を罹患されているお客様には、不安が煽られる情報も多いと思われます。
この場合の相談窓口として、かかりつけの薬局が挙げられます。
お薬の相談自体は、処方箋を出していない薬局やドラッグストアなどでも受けることができる可能性がありますが、お客様の現在の状況を知らないため、一般論での回答になります。
そのため、お薬の相談は、処方箋が発行されているお薬については、処方箋を発行した受診されたクリニックがおすすめで、それ以外の飲み合わせ(相互作用)などのご相談はかかりつけ薬局がおすすめです。
かかりつけの薬局とは?
かかりつけ薬局とは、患者さんが日頃から利用し、薬や健康に関する相談ができる身近な薬局のことです。
かかりつけの病院やクリニックの門前の薬局でお薬を管理することが多いのですが、これをやると、お薬の管理が複数の薬局に分散します。
お住まいのお近くの調剤薬局をかかりつけの薬局にすることで、複数の病院やクリニックから出された処方箋を一つの薬局で管理することができるようになります。
それによって、薬剤師が、患者様一人一人の服薬状況を把握することができるようになります。
かかりつけ薬局を指定する時に負担はあるのか?
かかりつけ薬局を利用する際には、通常の薬局利用時と比べて若干の追加負担が発生する場合があります。
かかりつけ薬剤師を指名した場合、「かかりつけ薬剤師指導料」として追加の費用が発生します。医療保険の3割負担の方の場合、1回あたり60〜100円程度の追加負担となります。この追加負担は、通常の「薬剤服用歴管理指導料」の代わりに「かかりつけ薬剤師指導料」が算定されることによるものです。
ただし、この追加負担に対して、24時間対応や在宅対応、より詳細な服薬指導など、きめ細かいサービスを受けられるメリットがあります。
必要な手続きとは?
かかりつけ薬剤師・薬局のサービスを利用するかどうかは患者様の選択によります。利用を希望する場合は、薬局で同意書にサインする必要があります。
お薬の相談をする際の手順とは?
それでは、かかりつけ薬剤師にお薬の相談をする手順について紹介をします。
相談内容を整理する
- 相談したい内容をメモにまとめる
- 現在服用中の全ての薬(処方薬、市販薬、サプリメントなど)の情報を用意
相談方法
- 薬局に直接訪問して相談する
- 電話で相談する(24時間対応可能)
- 薬局によっては、LINEを使うことで、直接かかりつけ薬局に相談ができる場合がある
相談時の注意点
- 症状や気になる点を具体的に説明する
- 服薬状況や副作用の有無などについても詳しく伝える
- 新たにお薬を追加する際は、追加したいお薬の情報を手元で見れるようにする
- 説明が難しい場合は、かかりつけ薬局に直接訪問し、お薬などを見せる
- メモなどを取れるようにしておく
薬局にお薬の相談をする際の注意点
- かかりつけ薬局以外に相談することは可能か?
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相談自体はできますが、お客様の服薬状況、過去の副作用などのバックボーンを知っているわけではありません。現在、何を服薬しているのかを前提にご相談にお応えできるのは、かかりつけ薬局だけとも言えるでしょう。
- クリニックなどに特定のお薬を批判する情報が掲載されていた
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インターネットにはさまざまな情報が掲載されており、クリニックによってはお考えが異なる場合もございます。ただし、患者様の診断をされたのは、処方箋を発行された医師であるため、現在の処方箋を信頼していただくのが前提です。
処方されたお薬に関してご不満がある方は、まず処方箋を発行した医師にご相談されるのが良いでしょう。必要に応じてお薬が変更される場合もあります。
- 個人情報を隠して相談ができるのか?
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前述の通り、お薬の相談に応えるためには、服薬の状況を知る必要があります。そのため、ご相談される場合は、薬剤師から聞かれた情報は、情報を照会するための個人情報などは提供できるようにしておきましょう。